書評 book review 2004 8 15
「経済入門」
浅子和美 玉手義朗 著
ダイヤモンド社
この本は、良書である。
しかし、売れないと思います。
なぜかというと、レベルが、高校生レベルとなっているからです。
ベストセラーにするには、中学生レベルで書く必要があります。
高校の教科書は、意外に、レベルが高い。
たとえば、高校の現代国語の教科書には、
格調の高い文学作品が使われている。
高校の数学は、微分・積分など、やはり、レベルが高いでしょう。
だから、高校生レベルで、本を書いてしまうと、売れない。
万が一、大学生レベルで、本を書いてしまうと、
自分の教え子に売りつけるしかない。
これは、テレビも同じでしょう。
高校生レベルで、番組を作ってしまうと、全然、視聴率が取れないでしょう。
テレビ局にも優秀な方が多いが、この辺が、つらいところでしょう。
さて、前置きが長くなりましたが、
この本は、経済学に興味を持った人が読むのに最適な本です。
経済学を、バランスよく勉強できます。
内容は、マクロ経済、ミクロ経済、財政、金融、国際経済と、バランスが取れた内容です。
レベルは、高校の政治経済という科目の参考書となるでしょう。
あるいは、大学の経済学部以外の学生に、ちょうどよい本だと思います。
この本の目的は、
「現実の経済に起こっていることを『経済学』で、どう考えるか。
理論と実際を融合させて基本から学べる。」ということです。
この本は、バランスの取れた良い入門書だと思います。
こういう本から入門すると、経済学を楽にマスターできると思います。